小さな成長が達成感

小さな成長が達成感

よく、子育てをしていても達成感がないのでしんどい、ということを聞きますが、子育てに達成感はあるのでしょうか。乳児期をみてみましょう。おっぱいを飲む、首が座る、ハイハイをする、つかまり立ちから伝い歩き、そして一人で立って歩くようになっていきますね。そのたびに「ハイハイしてる!」や「立ったー!」などの達成感を味わいます。でも幼児期に入っていくと、言うことを聞かなくなってくるなどのマイナス要素が多くなって、なかなか親が思うような達成感を味わえなくなるものなのです。

 

『私は子育てをしていて達成感を感じることができていませんでした。現在、もう5歳になる娘なのですが、育てるので精一杯という感じで、子育てに神経をかなり使って、イライラの連続なのです。言うことを聞かない時には、ついつい涙が出てきて感情のコントロールが効かない自分がいることにハッと気づくという感じです。

 

保育園ももう1年で卒園、いよいよ小学校に上がるというのに、こんな子育てでいいのだろうかと不安でいっぱいになっていました。そんな時に心を癒してくれているのが、園の担任の先生が書いていただいているクラスだよりやお便りノートです。クラスだよりに、毎回登場する我が子の頑張っている姿(写真も入っていますのでわかりやすいです)やエピソードにうれし涙を流すこともあります。

 

先日のクラスだよりでは、うちの子が、Aちゃんがこけたのを見て手を差し伸べたという記事が載っていました。家庭では、そんなことは考えられないことです。また、お便りノートには、うちの子の性格をしっかりとつかんでいただいている先生に感激もしました。「荒っぽいけど優しい○○ちゃん」という表現をされていました。

 

まさしくその通リでした。でもさすが先生だなあと思ったのは、やさしさはそのままに、荒っぽい部分を「言って聞かせています。」や「今までだったらお友達に意地悪をしていたのに、我慢ができるようになりました。」などと、成長の証をしっかりと書いていただいています。

 

私自身が達成感を味わえるようになったきっかけは、ある日の先生からのお便りノートでした。「お家ではどうでしょうか。」と書かれていたのです。「お家=私」という感じで受け取り、ハッとしました。うちの子をしっかり見てやっていない自分に気づいたのです。

 

「やめなさい!」と言ったら「はーい」と渋々ですが聞くようになっています。そんなことを書いて、先生から「よかったですね!園でも○○ちゃんにお母さんのそのお話をしてあげました。とても喜んでいましたよ。少しずつ、少しずつですね。」と書いてくださっていました。手のかかる我が子のことをこんなに思ってくださる先生に感謝です。これが達成感なんだと気づいたものです。』

 

お子さんの幼児期を預かることの多い保育園ですが、親御さんにとっても子育ての大変な時期であるということを保育士自身もわかっていなければなりません。親御さんに達成感を味わっていただくためにも、目の前にいる子どもたちの日々の成長をしっかりと伝えてあげることが非常に重要になります。

 

親にとっての子育てではなかなか達成感を味わうことができませんから、保育園での小さな成長をしっかりと伝えてあげることが大切です。「今日はジャングルジムの3段まで一人で登って下りることができたんですよ!」「給食の時、隣の子がトマトを食べているのを見て、食べてみる、と言って大きらいだったトマトを食べたんですよ!」という成長です。親御さんは、たいへんな子育てをしていますので、ゴールが欲しいのです。でもそのゴールが大きすぎるために達成感を味わうことができていないのですね。